こんにちは、Knit BRANCHのtomoです。
前回に引き続き、編物検定について…
今回は実際に受けてみて思ったことや気になるところを書いていきます。いわゆる個人的感想になるので、実際に受検される方は最新情報を確認したり、新しい過去問を手に入れたりして勉強してくださいね。
編物検定を受検してみて思ったこと
編物検定を受検して良かったところ
理論もあれば実技もある
試験は理論もあれば、実技もあります。
理論の部分は素材のことや色彩のこと、級が上がれば歴史やデザインも含まれます。手引の中のページ数はそれほど多くはないので、さらっと読んでいますが、編み物をする上で必要な知識が順に身についていきます。
理論の中でも、実技理論というものもあります。3級以上では製図が含まれ、実際の試験では原型から展開していきます。自分のサイズに合わせて編んだり、新しいデザインを考えたり、製図の知識があるからこそ、できることがあります。
そして、実技。試験会場で実際に編みます。その場で初見の編み図を見てその通り編んで提出するというのは、なかなか緊張するものです。時間内に編めるようにと練習することによって、動きに無駄がなくなるし、徐々にきれいに編めるようになりました。
まんべんなく勉強できる
毛糸編物検定は1級から5級までありますが、5級からかぎ針編、棒針編、アフガン編の実技が載っています。それぞれの編地には特徴があって、いいところもそれぞれあります。それを早い段階から実感することができるのはいいですね。はじめは広く浅く、級が上がるごとに徐々に深く。編目の作り方は、かぎ針編みでもその他でも5級で出てきます。とじ方・はぎ方は4級、引き返し編は3級というように、まとめてあるのです。
一方、レース編物検定は1級から3級までです。ニッティング・レースとクロッシエ・レースは級が上がるごとに高度になります。それとは別に、級ごとに出てくる新しい種類もあります。こちらはすべて基礎技術です。色々な種類を経験することによって、自分がきわめたいと思う種類が見つかるかもしれません。タッチング・レースやマクラメ・レース、バテン・レースなども出てきますよ。
編み図が読めるようになる
編物検定で使われるのは、JIS記号です。試験対策としては、編み方を実践しながら記号を覚えていきますが、これを覚えてしまえば市販されている本に載っている編み図も無理なく読めるようになります。
以下受験の手引からの引用です。
編物にはいくつかの流派があるため本協会役員が最も公共性のあるものを採り上げ、各審査基準にもとづいて記してあります。
確かに細かいところを見れば、少しずつ違う部分はありますが、大きな問題ではないでしょう。よく出てくるものだけでも覚えておくといいと思います。
残念なところを少し…
他の検定と違い、結果は合否のみです。7割以上で合格と聞いたことがありますが、実際に何点取れたのか、製図は正しかったのか、編んだものの評価は?と突っ込みどころ満載です。今は学校などの入試でも、点数開示なるものがあり、点数は分かりますよね。間違った勉強を続けないためにも、詳細な結果が知りたいところです。習っていれば過去問を解いて、先生に確認してもらうこともできます。それができない場合もやっぱりあると思うので。
最後に
私は受けてきてよかったと思っている編物検定ですが、受検する方は減ってきているように思います。残念です。午後の実技を編みあげた後の、やり切った感・充足感を多くの方に味わっていただきたいです。
次回からは、級ごとのポイントをまとめたいと思います。
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編物検定5級に合格するために
編物検定のこと、こちらにまとめています
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