こんにちは、Knit BRANCHです。
今回は編物検定2級の理論についてです。受検するにあたって勉強したことや受検後の反省をふまえてまとめています。
実際に受検する際には、最新情報を下記協会にて確認してくださいね。
編物検定2級
2級の審査基準は「毛糸編物についての専門的な知識と技能を持ち、実技欄に示された程度の作品の製作ができる」となっています。
試験時間は4級以降変わりません。級が上がるごとに、記述式の問題が増えていきます。選択式の問題も何となく覚えているという状態では迷ってしまうような、似たような選択肢があったりします。3級に引き続き、過去問も参考に手引の勉強を進めていきましょう。
編み物本を参考に自分サイズのニットが編めるというのが3級の目安だとすると、2級はデザインの基礎を学んでいくという感じで、オリジナルニットの製作に向けての準備段階のような内容になっています。ちょっと算数っぽい内容も含まれていて、理系の私はフフッとうれしくなったのを覚えています。
では実際にどんなことが試験範囲なのか、紹介します。受検に向けては、「受験の手引」を取り寄せ、それに沿って勉強を進めてくださいね。
それではスタート!
2級の理論
処理、素材、用具、用語、デザインとなっています。JIS記号は巻末にあるものをすべて覚えましょう。名称も編目記号も選択式ではなく、すべて記述です。2級より上は、すべての記号を書けて編めるのが当然、というくらいの意気込みで覚えてしまいましょう。3・4・5級の内容は理解できているものとされているので、しっかり復習しておきましょうね。
2級理論のツボ
①JIS記号は編目記号も名称も記述で書けるように
2級のJIS記号の問題は例年10問。すべて記述の問題です。棒・かぎ・アフガンそれぞれの編目がミックスされて出題されるので、模様の似ているものは要注意。ほかにも、玉編目とパプコーン編目、交差編目と変わり交差編目とクロス編目など、まぎらわしいものが色々(^-^;なかなか手ごわかったです。ただ、普段本などの編み図を見ながら編んでいれば、半分以上は分かる分かるという感じ。編んだことのないものだけ抜き出して、まとめて覚えてしまえば大丈夫。ただ、そういう模様は手引の実技のページで出てきたりするので、結局は練習する時に編むことになるのですが。
②お洗濯や仕上げ、ニットの扱い方を覚えよう
自分で何かを編めば、それを洗ったりアイロンがけしたりお手入れが必要になりますよね。そのお手入れ方法が載っています。繊維別のアイロンがけの温度や、洗たくの仕方、シミができた時の対処法や編み直しの方法など、実際に必要な知識がまとめられています。手元にある受験の手引では、[参考]となっている洗たくについての絵表示。市販品ではJISの絵表示からISOに合わせた新JIS記号になりましたよね。手引は改定されたのか、それとも参考資料なので(出題範囲外なので)そのままなのか、気になるところです。
③素材領域「読んで、触って、編んで覚えよう」
編物検定2級で出題される素材は、編糸についての問題が出題されます。撚りの違いやファンシーヤーンのこと、糸の太さ表示のことは頻出項目です。まず手引を読んで、実際に糸を触って確かめて、さらに編んでみると覚えやすいです。また、羊毛については、その形態や性質など詳しく載っています。既製品でも耳にする、ウォッシャブルとか防虫などといった新しい技術についても説明があります。こういった説明を勉強していると、ウォッシャブルウールは編んでからフエルト化させるような使い方はできないなと思ったり、シロセットはただアイロンをかけているだけじゃないから、ちょっとお高いのね、などと納得したりします。
おまけ
試験に出るかと言われれば...???ですが、私が気に入っているページは毛房の特徴が書かれているところ。刈り取った羊毛の特徴が図になっています。今まで羊毛の違いは産地だったり、種類だったりということで決まると思っていました。もちろん、それも重要なのでしょう。メリノとかあえて記載されていますものね。でも、1頭分の中でもいろいろなんだな~と分かりました。すべての羊毛を無駄にしないように、部位ごとの特徴を生かせるように使っていきたいものですね。それにしても、ヒツジさんのおかげで、ずいぶん温めてもらっています。ありがとう。
④色彩の内容は濃ーい。
正直なところ、2級理論の勉強は色彩が一番大変でした。3級の時は製図が???でしたが、2級の色彩は配色カードを貼っても???なところがいっぱいでした。色のことなので、分からないってことはないけれど、覚えられないという感じ。
例えば、配色のところでは
色相を基調にした配色、明度を基調にした配色はまだしも、そのあとにある彩度を基調にした配色のページが分かりずらい。よーくよーく確認しながら配色カードを貼っていきますが、①明るい灰みの黄緑(ltg10)と灰みの緑みの青(g16)の配色と②にぶい黄緑(d10)と灰みの緑みの青(g16)の配色の違いなど、あー分からないっとなりそうなのをこらえながら、覚えました。ちなみに、①は同彩度配色で②は類似彩度配色なのです。
まずは、24色相色環を覚え、次に巻末のトーン表の各色調の略記号、カタカナ(英語)、日本語表示を覚え、さらに各色調がトーン表のどの位置にあるかや、ほかのトーンとの位置関係に注目すると、理解が深まっていったように思います。(ちなみに、トーン=色調です。)
内容が濃い分、出題の仕方はいくらでもあるので、数年分の過去問を見て多くのパターンに触れておいた方がいいと思います。知識があるのと、問題慣れしているのは違いますから。試験時間も短いと感じますよ。
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毛糸2級 実技理論のポイント
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