こんにちは、Knit BRANCHのtomoです。
今回は編物検定毛糸2級の実技理論(製図)についてです。
2級理論・実技理論はこちらにまとめています。
今回も受検するにあたって勉強したことや、受検後の反省をふまえてまとめています。実際に受検する際には、最新情報を下記協会にて確認してくださいね。
編物検定2級に合格するために
今回は、2級実技理論に出題される製図についてです。2級からは、ジャケットとスカートの組み合わせ、またはワンピースが出題されることが多いですね。原型からの展開なので、60分という時間は、ある程度製図を書き慣れていれば十分な時間だと思います。手引を見ると分かりますが、スカートは種類が色々あり、上着も様々です。多くの種類がありますので、毎年違うパターンでの出題になっています。
では実際にどんなことが試験範囲なのか、紹介します。受検に向けては、「受験の手引」を取り寄せ、それに沿って勉強を進めてくださいね。
では、スタート!
2級の実技理論(製図)
2級の実技理論(製図)には、成人用スカート、ブラウス、ボレロ、ワンピース、ツーピース、ジャケットが含まれます。スカートの種類、えりやそでなどの違いによって、どのように製図が変わってくるのか、スタイル画と見比べながら覚えていきましょう。
実際の試験は、原形からの展開です。注意書きが色々あり、そこを間違えてしまうと確実に減点です。ひと通り覚えたら過去問を解き、寸法の記入などにミスが出ないよう、練習しておきましょう。
2級実技理論(製図)のツボ
①まずはタイトスカート
2級からはスカートの原型が登場します。試験ではこの原型からの展開なので、出題はされませんが、実際自分サイズのものを編む際には、原型を書くところから始まります。まずは、参考寸法での原型を書いてみましょう。
原型からの展開では、まずはタイトスカートですね。スカートの前と後ろの違いに注目し、書いていきます。ベルトの書き方もここで覚えてしまいましょう。
次にギャザースカート、ロングスカートなどに進みます。スタイル画にダーツの線があればダーツを入れる必要がありますし、スカート丈が長くなれば、すそは真っすぐというわけにはいきません。
実際の試験では、手引に出ているいずれかのスタイルに近いものが出題されています。注意書きも例えばこんな感じです。
・スカートたけはK・Lから3センチ下げる。
・すそは3センチ出す。
・ベルト幅は2.5㎝とする。
決まっているのは、このくらいなので、あとはスタイル画を見てスカートの形がどのパターン(例:タイトとか4枚はぎとか)なのか見極め、その製図をしていきます。
②次はツーピースまたはワンピースへ
手引の順番とは異なりますが、製図の書きやすさから言えば、ワンピースまたはツーピースに進んでみるといいと思います。どちらもそではセットイン・スリーブなので3級ですでに出てきたものです。ツーピースのジャケットにはえりがないし、ワンピースのえりもショール・カラー(コンバーティブル・カラー)なので、すぐに書けると思います。ここでは、ダーツの入れ方、ウェスト部分の締まっているところ、前立てやボタンホールを覚えましょう。
③出ないスタイルはない!でも、優先順位はある。
他にもブラウスやボレロ、ファスナー付きジャケット、ショールカラー(へちま・カラー)のジャケットが載っていますが、どのスタイルも出題される可能性はあります。ボレロやファスナー付きジャケットは実際時々見かけます。油断しないでくださいね。ブラウスも手元にある過去問では見られませんが、製図としてはそれほど複雑ではないので、十分2級の試験範囲でしょう。(手引に載っているので当たり前ですが…)
へちま・カラーは見るからに難しそうですね。私もそう思います。へちま・カラーやノッチト・カラーは1級の製図の頻出問題なので、2級でそこまで出るのかな?というのが、私の個人的見解です。が、ラグランスリーブでへちま・カラー、おまけにポケット付きのこのデザイン。2級本来の基準はここまで編めるっていうことなんでしょうね。
④試験問題の注意書きは実はヒントなんです。
最近の問題では、以前に比べ(注)と問題に書かれている注意書きが多くなっています。はじめの方で注意書きのところがきちんとかけていないと減点になると書きましたが、この注意書きが多くなってくると、実はその部分を入れていくだけで、ある程度製図が書けてしまうのです。
例えばワンピースの問題があったとすると…
①原型N・Pで0.5cmオフし、S・Pで1cm上げる。
②原型B・Lで1cm下げ、1センチゆるみを出す。
③サイドダーツは2cmとする
④原型W・Lで2cm下げ、0.5cm入れる
こんな内容が、箇条書きに書かれています。
以下まだまだ実際の問題では続きますが、この注意書きの順番に線を入れていくとすると…
①を参考にN・Pの位置から寸法分移動し、S・Pから1cm上げたところにに向かって線を引き、②を参考に身幅を決めれば、そでぐりが書けるようになります。③を参考にダーツを入れ、④を参考にW・Lの2cm下でくびれができるようにわきの線を書いていきます。
他にも注意書きはありますから、それに沿って書いていくといいと思います。
どんな検定でも同じかもしれませんが、3級までは少し習ったり勉強すると、無理なく合格できる気がします。やはり2級になると違いますね。1級がさらに大変なのかと聞かれれば、そうでもないですよと答えています。2級の合格をあきらめなければ、1級は何とかなりますから。
また、編検のホームページを見ると分かりますが、全国の支部では試験の前になると講習会を開いていたりします。毎年7月頃かな? 自分で勉強されている方も、分からないところ、あいまいなところを聞いてみるといいと思います。その方が、先の級に進んだ時に楽ですよ。
長文ご覧いただきありがとうございました。
いよいよ次回は1級です。