「左利きですが、どうしたらいいですか?」
左利きの方は平均すると10%ほどいらっしゃるとのことですが、編み物の世界ではそれより少ないように感じます。
理由はやはり
「右利きの人から教わるから」
ということが大きいように思います。
そして、編み物本に関しても、ほとんどの本が右手で編むことを前提に書かれていますよね。
実際に質問があった場合ですが、結論から言えば、左右どちらでもいいですよとお答えしています。
左利きの方がそのまま左手で編む場合
左手で編む利点は、早く編めるようになること。利き手だから当然といえば当然ですね。
実際のレッスンでは、左利きの方のレッスンでも、私は右手でいつも通り編みながら一緒に練習しています。
右手で編む動きを見ながら、その動きを左手に変換して編んでいる様子。しかも、わりとあっさりと。
今までにも、例えば学校の授業で習字を習ったりするときなど、いろいろな場面で、先生のやり方を左右反対に置き換える必要があったからかなと思っています。
残念ながら、私は左手で編むことはできませんが、正しく編んでいるかどうかは見ていると分かります。
ですので、「道具を持つ手はいつも左手だから左手で編みたい」という方の場合は、まずは左手で練習を始めます。
では、左手で編んでいて困ることは何でしょう?
それは、
編み図をそのまま読めない
ということだと思います。
JIS規格に沿った市販の本などの掲載されている編み図は、右手で編むことを前提ににかかれています。
左手で編んだ時に、一番異なる点が編む方向です。右手で編むと、かぎ針編みでも棒針編みでも、右から左に進むように編んでいきます。左手で編むと、それが逆になるのです。
そのため、編み図をそのまま編むのではなく、裏返したような状態に変換して編みます。。
すぐに慣れると思います。そのままでは編めないということさえ、知っていればいいのです。
ちなみに、編物検定では、左利きで申し込みをすると、試験問題が左利き用に変わります。それだけ、左手で編む方が増えているんだなと実感します。
左利きの方が、右手で編む場合
左手で編む場合と反対に考えれば当然ですが、はじめ編むことに慣れるのに、時間がかかるかもしれません。ただ、編み図はそのまま読めます。
本を見ながら右手で編んでいたらなんとか編めるようになった、というような場合には、無理に左手に変更する必要はないですよとお伝えしています。
おまけ
以前、棒針編みで両手を使って編むという話を聞いたことがあります。
両手で編むのはだれでも当然ですが、ここでは左右の手の役割を入れ替えながら編むということです。
右手を使って右から左に向かって編み、端まできたら左手で左から右に向かって編むということでした。
編み地を裏返す必要もないですし、編み図もそのまま編めそうですね。
これが一番早く編めるかも。
まだ試してはいませんが、おもしろそうだなと思いました。
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