こんにちは、Knit BRANCHです。
今回は毛糸を含金染料で染めてみました。
含金染料とは・・・以下皮革産業連合会より引用
正確には金属錯塩染料という。酸性染料と性質が類似しているが、クロム、銅、コバルトなど金属と結合している染料。特に日光堅ろう度が優れているので、皮革の仕上げにもよく用いられる。色調がやや淡色で彩度がやや低い。しかし最近では金属錯塩染料でも通常の酸性染料に匹敵するような色調鮮明なものが開発され、酸性染料でも耐光性の良いものがある。ただし、各々の染料に特定の重金属が含まれているので環境、安全面から排水、革中の金属含有量に注意を要する。
含金染料も酸性染料の仲間なので、ウールやナイロン、シルクを染めることができます。金属を含むので、色合いは鈍く、染めた後の色もちはいいようです。酸性染料の時とはちょっと違うこの色で、今回は染めてみたいと思います。
含金染料でソックヤーンを染めてみました。
使用した染料
ラニールシリーズとラナセットの中から、3色を使用しています。ラニールはすべて含金染料です。ラナセットは酸性染料の場合もあれば、含金酸性染料のこともあるようです。三木染料店で購入しています。
まずはレッドです。比較のために酸性染料と並べて写真を撮ってみました。左側が以前使用した酸性染料、右側が今回使用する含金染料です。金属が含まれているからか、さらさらしています。色も鈍いですね。
イエローです。明らかに鈍い色になっています。
ブルーです。こちらが一番サラサラです。
質感の違いはイエローで見ると一番よく分かります。こちらは酸性染料。片栗粉くらいの感じで、つまんだらキュッとお山ができそう。
こちらが含金染料です。サラサラです。ペーパーの上に置いただけでほろほろと粉が落ちてしまいます。粉の1つ1つも小さく感じます。
染色
酸性染料で染めたときの方法と全く同じです。
まず染料をそれぞれ計り、小ビンに入れます。
熱湯で溶かします。100g当たり1gの染料が溶けています。
先ほどの小さいビンから一部を大きいビンに入れ、常温の水で薄めます。
左側が3%o.w.fで染めるためのもの、右側は1%o.w.fで染めるためのものです。
脱水後に並べてみました。レッドとイエローは渋めの色に染まりました。単色でも深い色合いです。ブルーは思っていたより明るい色。糸が乾いたら、写真をまた追加する予定です。
染めてみて
酸性染料を使用して染めているときはあまり気にならなかったのですが、含金染料で染めていると臭います。昔の染色工場の排気のにおいに似ているような気もします。これでは全く伝わらないと思いますが、なんというのでしょうか…金属臭がするのです。染まった色合いはとっても素敵なのですが、家庭での染色というよりはワークショップなどの機会に限定した方がいいなと思いました。浸染するのではなく別の方法なら、また違うのかも。サラサラなので、マスクをして吸い込みにも注意した方がいいと思います。
おまけ
今回使用した染料はサラサラなので、うっかりすると周りに飛んでしまいます。見つけたらすぐに処理しないと大変。落ちたものや飛ばされた染料は、粘着テープで取っています。これ便利でした!手についたり、水に濡れてしまったりすると、思わぬところが染まって残念なことに。染料が飛んだら、すぐに取りましょう!粘着力弱めくらいでちょうどいいです。
今日は含金染料で染めた記録でした。
いい色に染まるけど、におい強めで困ったなー
染色中に便利な道具
飛ばしてしまった染料はすぐにキャッチ!粘着力は弱めのもので十分です。写真はありませんが、IKEAのものも使いやすいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。