こんにちは、Knit BRANCHです。
今日はソックヤーンを染めていました。酸性染料を使用し濃度を変えて染めるお試し染めです。
今回染めてみたのは、染料が3種類、濃度は1%o.w.fと3%o.w.fの2種類です。糸の重さに対して染料を計りますが、自宅に精密なはかりはないため、多めに染液を作り、そこから一部を使用するという方法を取っています。
使用した染料
購入した染料の中から、今回は酸性染料の赤系、青系、黄色系の3種類を使用しました。鹿児島にある三木染料店から購入しています。
使用した糸
Atelier Zitronのソックヤーン、染色用トレッキング4plyです。ウール75%・ナイロン25%の生成り染色用糸です。100gのかせになっており、靴下用に染めるならそのままでいいのですが、今回は限られた糸でより多くの色に染めたかったので、小分けにして使用しました。
使用した用具
まずは小さめのビンです。200㏄サイズです。ここに染液を作り、必要な分を小分けして使用します。染料は熱湯で溶かします。ステンレスや耐熱容器の方が安心かもしれません。
大きめのビンです。糸と染料を入れて湯煎で加熱します。10gの糸を入れたときに、ゆったりつかるくらいの水が入るサイズです。食品の保存に使用していたものを、今回染色専用にしました。保存ビンなので、急激な温度変化には気をつける必要があります。
スポイト、スティック、トングです。適宜使用しました。ピペットほしいな…
ここには載っていませんが、吸収促進剤としての酢酸、そして湯煎するためのお鍋を使用しています。
染める手順
①糸を計量する
かせを一度まきまきし、それを10gごとに再度まきまき、最後にそれをもう一度かせにしました。小さいかせにしたときは、2か所ほどたこ糸で結んでいます。この作業に1時間、200g分20かせができました。
左が100g、真ん中が10g、ビンにはいいているものが10gのかせにしたものです。実際に染めるときは、ほどいて輪にした状態で染めます。
②糸をぬるま湯につける
一度しっかりと水分を含ませます。水をはじくような糸の時は、別途精錬作業が必要かもしれません。今回はスーッとしみこんでいったのでそのまましばらく浸し、使用する時は水気を切りました。
③染料を計量する
今回は2グラムはかりました。全部使用すると200gの糸を1%o.w.fで染められる量です。
3色とも同量を計ります。
④染料を溶かす
まずは少量のお湯で溶きます。
溶液が200gになるように熱湯を加え、溶け残りがないかを確かめます。この時200gの中には染料が2g入っています。この中から10g(1/20)だけ使用すると溶けている染料は0.1g(1/20)となり、精密なはかりがなくても少ない量を計ることができます。最初に染料1g、お湯100gで作ると、計算は更に分かりやすいですね。
⑤染色する容器に入れる
まずは3%o.w.fに染めたいので、大きいビンに先ほど溶いたものを30g入れます。
水をたし、水を張った鍋にセットします。糸を入れたときにあふれないよう、ビンの水は少し控えめになっています。加熱時間が長いので、鍋の水は多めに必要です。追記:ビンの水はもう少し多めでも大丈夫でした。
⑥加熱する
水気を切った糸を入れ、軽く混ぜます。今回はIHで加熱しました。最初は弱めでじっくり、しばらくしたら強くしていき、最後にはしっかり沸騰させます。温度が上昇している途中は底の方と上の方ではどうしても温度差が出ますし、また色むらを防ぐためもあり、時々ゆらゆら混ぜていました。
加熱が始まって10分くらい。沸騰まではまだまだです。液も黄色く糸もまだまだ白い。ここで、染色を促進するために90%酢酸を1mlほどすべてのビンに加えました。
染めた後はこんな感じです。ビンの向こう側に指が透けて見えています。肉眼では水は透明、すべての染料が糸についたようです。
⑦水ですすぐ
染め時間が終わったら、そのまま放冷し冷めたらお水ですすぎます。しっかり染まっていたので、洗ったときに水が濁ることはありませんでした。
⑧乾かす
しぼった状態がこちら
乾いたときにどんな色になっているかは、また明日のお楽しみです。
明日は、色の混合、混色に挑戦です。家庭で楽しむ染色は決して難しくはありません。大きいお鍋が用意できたらセーター1着分とか染めてみたいなーとは思うけど、しばらくはいろいろお試し。データがあれば再現できるのが化学染めのいいところですから。
明日は何色ができるかなー
注:染色は染料によって染め方が変わります。素材によっても変わります。今回の内容は、家庭での体験をまとめたものなので、染色を楽しまれる際には、購入された染料の説明書を参考にしてください。
追記:糸が乾いたので、写真を追加します
黄色も濃淡があるんですが、モニターでは限界がありますね 。
最後までご覧いただきありがとうございました。